嵐よういち「未承認国家に行ってきた」(彩図社)を読んだ。

まず未承認国家という響きに惹かれた。

本文を読んで理解はできたが、台湾が日本では未承認国家であるとは不勉強にて知らなかった。そんな本書は国家として日本が認めていない小国を旅行した見聞録。

ただ、本書で取り扱われる国には名前は聞いたことあるような先も出てくるが、そこが未承認だとは知らなかった。

また僕が中学、高校などで習った国家が今はなく、別な名前及び分裂して新たな国家になっていたりうするので、とても30年前の知識では追いついていけない地理感である。

が、本書は気楽な見聞記なので、その辺りの知識はなくとも、楽しく読めた。

一読して思ったのは彼が訪問した国々は戦争が背景で生まれた国、民族運動で誕生したような先ばかりで、かつ皆、貧しい国であるという印象を受けた。が、一番、面白く思えたのがチェルノブイリ原発ツアーである。

このツアーは原発事故後の土地を巡るというやつで、参加者の大半が線量計を持って参加していること。それが行く先々で数値が変化していく様を観察する著者の反応が興味深かった。また、このツアーは一種の廃墟ツアーであり、避難した直後のままの状態の家の中などを見学できるというのがポイント。特にオープン前だった遊園地の光景などは

直に見てみたいと思わせた。日本国内の廃墟探索などの動画などをたまに見るが、国家的に廃墟にさせられたこの場所は見事に怖さ、不気味さをかんじさせる気がした。

本書は世界のホンの一部の未知なる社会を見せてくれる貴重な一冊である。